そして

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6月に入り、それはどんどん悪化していきました。 6月3日の朝、明らかにいつもより苦しそうに息をしているバムを見て、母が、 「仕事から帰ってきたら、病院連れていくわ」 と言い、私はその日1日、ずっと心配しながらも、なにもできずにいました。 学校から帰ってきた私に、弟が「姉ちゃん、バムヤバいって」 母が話してくれました。 急性心不全。 心臓が肥大して、肺を圧迫していて、心臓の動きが遅い。 散歩は厳禁、走ったりしたら死ぬ、と。 私は目の前が真っ暗になりました。 5日ほどゆっくり休めば、薬も効いてきて、また元気になる。 そう言われてホッとし、その日はずっと、バムの側にいました。
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