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「そんなの、最初から決まっていたじゃないか」
魔理沙さんが照らしてくれた。霊夢さんが示してくれた。宗一郎が支えてくれた。
応えないわけにはいかない。
だってそれは、僕の望みでもあるのだから。
「その提案を断るよ」
「でも、それじゃ叶は──!」
「それでみんなといられなくなるなら、意味ないよ」
霊夢さんと魔理沙さんが、同時に息を飲んだ。なんとなく、なんとなくだけど、分かっていたんだ。この翼を消すということは、二人と別れるということなのだと。
「叶……」
「というわけだから、これからもよろしくね」
それまで僕を守っていた"普通"と離ればなれになることは、それなりに勇気のいることだった。決断した今でも、これから先後悔しないのか、疑問に思う。
でも、全部が欲しいとは言っていられないから。
僕がこの翼のせいで不安になっても、みんながいてくれるのなら。
そして、誰かが不安になったり、悲しい思いをしている時に、この翼で助けてあげられたら。
それは素晴らしいことじゃないかな。
なんて、そう思うんだ。
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