二譚 遊戯

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□ 「……ふわーぁ」  欠伸が耳に届いたことで、なんとなーく、「あ、今僕起きたんだなー」と認識する。  時計を確認。  上半身を起こす。  腕を伸ばして、窓を開けて空気を入れ換えるべく鍵に手をかける。 「……ん?」  手が止まる。  ……あれ?  なんか、変だぞ?  それとなく脳が訴えてきた緩やかな違和感。  あまり気に留めることもなく、再び鍵に手をかけ、開ける。  ガラッ、と勢いよく窓が開かれ、違和感の正体が姿を現した瞬間── 「え、ええええええっ!? なんだこれぇっ!?」    真っ赤っか。    窓の外が真っ赤っかだったら、そりゃ驚くよ。  そりゃ目も醒めるよ。  って、えぇっ!? 真っ赤っかって何さ、真っ赤っかって!    違和感云々の話じゃなかった。  異常気象?  超常現象?  地球がヤバい?  有毒とかそういうガスの類? 「ってうわー!  部屋に入ってきたうわーうわー!!」  少し湿っぽい変な空気が僕の部屋の中も仄かに紅く染めていた。  なんか下手なホラー映画より余程コワイのですがっ。  毒ガスとかだったら冗談じゃない、口の中に空気を溜め込み頬を膨らませて呼吸を止めた。  そんでもって、手を振り回してその紅い変な空気を扇ぐ。  朝から早々、なんなんだよっ! 「その霧に触らないほうがいいわよ」 「……へ?」  背後からの声に振り返る。  少女二人が部屋に入ってすぐのところに立っていた。  一瞬、誰かと疑ったが、すぐに昨日知り合った二人だと思い出した。  出会った時と同じ、巫女と魔法使いのコスチュームを身に纏った、霊夢さんと魔理沙さんがいた。  
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