451人が本棚に入れています
本棚に追加
/168ページ
なぜか腋が露出している赤と白を基調とした巫女服を着た霊夢さん。
大きなとんがり帽子がトレードマークの、エプロンドレスを彷彿とさせる魔法使いコスに身を包んだ魔理沙さん。
それは昨日、初めて二人と出会った時と同じ、超奇抜な服装だった。
制服姿も見ていたものの、今のそのその奇抜はなかなかどうして堂に入っている、というかよく似合っている。
「というか、ええと、なんでその服?」
「うん、今日は寺子屋は休むわ」
寺子屋という時代錯誤な単語をなんとかスルーしつつ状況確認。
直訳すると学校を休むという意味で違いないはずだ。しかし、
「な、なんで?」
「この紅い霧、放っておいちゃまずいでしょ?」
「ええと……どうにかできるの?」
「おいおい、私たちをあんまりなめてもらっちゃ困るぜ」
「いつあんたと協力するって言ったのよ。いつも通り私は一人で行くわよ」
「あーはいはい、分かったぜ」
まるで特撮ヒーローやアニメのようなやり取りである。
異変が起きたから解決、これ王道。それくらいは僕でも分かるし、コスプレをするくらいマニアックな人なら、こんな一大事件を見逃す手はないだろう。
うん、ナイス解釈。なんとか頑張って自分を納得させた。
そーに違いない、などと呟いていると二人が僕の方に歩いてきているのに気付いた。
僕、何かしたっけ?
最初のコメントを投稿しよう!