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巫女服の人は、魔女の人の上に真っ逆さまに落下した。
「ぎゃぁ」
「のぶっ」
哀れ魔女の人、巫女の人に押し潰される形になってしまった。
爬虫類のような声を出し、そのまま魔女の人はついに動かなくなった。
「えーっと。……あはは、笑うしかないね」
笑ってる暇じゃないって。大丈夫だろうか。
近づこうとしたら、巫女の人のほうが僅かに呻き声を上げた。頭に付けたやけに大きな赤いリボンを揺らし、起き上がった。
魔女の人がクッションになったのだろうか、しかしその犠牲になった魔女の人は起きあがる気配もない。
「いったた…………ん?」
「あ」
目が合って、そのまま硬直。
穏やかな風が僕と巫女の人の間を通りすぎ、静まっていた小鳥のさえずりも無事再開されたことを喜ぼう。
ワケの分からない沈黙が数秒、突然、巫女の人の顔が引きつった。音で表すならばギョッとした。
多分、僕も同じ顔をしていたに違いない。
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