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『なぜ、貴方はそんなに強いんですか?』
あんただって、強いだろう。
『私は、そもそも人間じゃありませんから』
手加減してたとか言ったらキレるぞ?
『そりゃ、剣に誓って。だから疑問なんです』
なぜ俺が強いか、ねぇ。
『私は、守りたいものがあるから強くなりたいです』
……ほう。
『その方は私がいなくても充分強い。でも、だからこそ守って差し上げたい。だから、他の誰にも負けたくない。強くなりたいんです』
いいじゃないか。いいと思うぞ。
『手加減していないそんな私と対等以上に戦う貴方の、強さはなんですか?』
……そうだな。根本的にはあんたと同じだよ。
『守りたいものがあると?』
あぁ。強くなりたいっていう気持ちは、大体そこへ直結するもんだ。
『確かに』
今もこれからも、万物に対する敗北は俺自身が許さない。おそらくあんたもだろうが、俺はその上を行く。
『……む。私だって負ける気はありませんけど。そこまで、守りたいと?』
違うな。守りたいんじゃない。
『と、言うと?』
守ると、誓ったんだ。
『へぇ。友人ですか? それとも愛人?』
……そうだなぁ。
──ただ、俺の、魂に。
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