恋の試練

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「こんにちはー!」 「こんにちは、ギリギリだったね」 「嘘っ!?」 時計を見ると十二時になったばかりだった。 あれ?全力で走っても十五分は掛かるのに…… もしかして、家の時計が五分狂ってた? 何にせよ良かった~! でも一気に脱力感が…… 「早く着替えて来なよ、店は始まってるんだぞ」 「はい!」 俺はマッハのスピードで休憩室に入り、着替えた。 このウエイター姿もちょっとは様になってきたかな? そういえば、慶助さんのお店は『月のレストラン』って言う名前だ。 なんで月なのかって言うと、お客様という『太陽』に照らされて『月』はあるんだという。 つまり、どんな優れた料理人でも、食べてくれるお客様が居なかったら光らないという意味らしい。 さすが慶助さん。俺が思うカッコイイ大人。 良い事言うよな。
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