第3話

18/24
前へ
/101ページ
次へ
食堂を出る俺たち。 女は俺の後ろを歩いている。 めちゃくちゃ静かだ。 まずは今からどうすべきか考えねば。 勢いで出てきてしまったのはいいが問題はこれからだ。 「まずはこいつを教室に送り、その後は…」 「え?山口君今何か言った?」 「いや、気にするな」 あまりにも腹が立ったためどうやら声に出してしまったようだ。 再び静かになる。 クラスに戻るとまた質問責めか?とか思ってると、 「あのっ!」 あの女から話かけてきた。 「ん?」 「えっと、さっきはありがとう。山口君.......よ」 最後の方が聞こえない。 「何?最後の方きこえなかったけど」 すると女は後ろを向いて、 「何でもないっ。私授業の準備するから先に行くね」 そう言って走っていった。 やっぱあの後じゃ俺と一緒にいるのは辛いよな。 勝手に俺は解釈し、ゆっくりと教室へ戻った。
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1148人が本棚に入れています
本棚に追加