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課題のページ(日直日誌)が終盤に差しかかったころ、
ガラガラッ
ようやく一人目のクラスメートが到着したようだ。
一瞬目を向ける。
あ?
入ってきたのは生徒ではなく、
息を切らしたうちの担任だった。
もうホームルームの時間か、
みんなまだ来てないのに。
「おいコラ山口、みんな待ってるぞ!!」
「はい?」
待ってる?
何を?
つーかむしろ待ってるのは俺じゃないか。
1人で授業とかありえないありえない。
その前にさっさとホームルームをすまして俺は課題(日直日誌)を終わらせたいんだよ。
「お前、昨日の話をきいてたか?」
昨日?
「課題(日直日誌)の話ならしっかりと聞いてましたよ。13ページ目に俺が書けばいいんですよね?」
すると担任はやれやれといった表情で
「今日は遠足だぞ」
はい、まずは言葉の意味の確認からいきましょう。
遠足とは
学校の課外授業の一つで見学、運動などを目的として日帰りで遠くへでかけること 協力、広辞○
だよな?
いや、念のため今からもう一つの辞書で……
「昨日言ったし、入学のしおり、隅々まで読んどけって前にいったろ?」
......
ってことは
学校前のバスや皆の笑顔の正体は
「遠足!?」
高校生にもなって遠足ってどうかと思うが、
というか中学生ですら遠足なんてなかったぞ。
「だからカバン持って早くこい」
筆記用具、課題を全てカバンにしまい全力ダッシュで校門へ向かった。
―*―
こういうわけだったな
バスに乗り込むときのみんなの目はなかなかつらかった。
若干哀れむような顔で見てくるし。
こうして日帰りの遠足が始まった。
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