レッド・キス

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「ちょっ、やめ、アカニシ……っ落ち着け」 胸を押される。馬乗り。見上げてくるナカマル、いつもと逆位置。上目づかいがそそられる、やべえな。も、止まんねえ。誰か、 胸元の手を掴んでくわえる。ナカマルのもんと思って、こんな細い人差し指を舐めたり吸ったり。ナカマルはやっぱり拒む。離せってしつこい。なんだよ、人がせっかくやってあげてんのに。 このまま噛んでやろうかと思ったけどやめた。 俺の唾液でいっぱいになった指を離して、見下ろす。ナカマルはやっぱり余裕のない表情だ。 ぽってりしたその唇に吸い付いた。ん、ん、は。もっと、もっとキスしたい。 舌を絡めて、互いにうまく息できなくて。苦しくなったからちゅっと吸って唇を離した。銀色の糸がひく、息を整えながらつくづく思う。 もっとナカマルがほしい。 「…アカニシ、……」 八の字眉毛、きっとナカマルは困ってる。焦ってる。股のとこまで下がれば、勃ってるナカマル自身。実際俺も勃ってるけど。 下がったのがわるかった。 『…っ?!』 立場逆転。ニヤついたナカマルに無理矢理押し倒された。 驚いて抵抗できない。やだ、今日は俺がっ。気持ちで抵抗しても無駄だ、んなことわかってる。 ごくり。今度は俺が焦る番。唾を飲み込む。  
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