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200*年07月03日 23:55
『あと5分であいつの誕生日か』
買い替えたばかりの携帯を握りしめ、ソファーの上で格闘すること1時間。やっとできた。アカニシに送るメールが。
完璧。であろう。短すぎず、長すぎず。文頭は"誕生日おめでと"から始まるいかにもありきたりな感じだが、文頭だからそれくらいでいいんだ。
イケる。自信持て、俺。きっと俺の気持ちも少しは伝わるはずだ。
そわそわしだした俺は、とりあえず仰向けで寝転がってみた。
携帯で時間を確認すると23:56。
あと4分。あー、まだかな。
あいつ今なにしてんだろ。俺の気持ちも知らねぇで、きっと呑気にしてんだろうな。
アカニシに買ったプレゼント、どうしよ。さりげなく渡す?なんて言いながら?喜んでくれるのか?
明日仕事だしな、そんとき渡そ。あー緊張してきた。俺相当アカニシのこと好きかもな。
横向きになって携帯に目をやる。23:57。いよいよだ。
もう一度、アカニシに送るメールを確認した。…よし、大丈夫。誤字脱字もねぇし、あとは送るだけ。
頑張れ、俺。
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