第一章:いつもの日常、歩み寄る非日常

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少年は放課後の学校にいた。 太陽はもうすでに半分以上沈んでいるので夜になるまでにはそれほど時間は掛からないだろう。 ふいに少年の視線は廊下の向こう側へ釘付けになる。その廊下の先に誰かがいるのを見つけたからだ。 服装から男―――男装をした女性かもしれないが、日の光が少なく、その上逆光になっているため顔もわからないが、身長は自分と同じぐらいだろうと目測ではかる。 (―――本当にお前は俺を必要としなのか・・・?) いきなり廊下の向こうの誰かが少年に話しかけてきた。
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