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それから2年後。
母親のお腹は大きかった。
夏織がいたから…。
夏織の父親は、あの日居眠り運転をして父親を殺した若い男だった。
事故から1年もしないうちに、若い男と母親は付き合いだした。
陽菜は若い男が来る日が、嫌いだった。
隣の寝室から聞こえてくる母親の女の声。
大好きな母親の大嫌いな声だった。
やがて母親は夏織を産み、彩希を産み。
それから、9年後、母親が病に倒れると若い男はいなくなった。
陽菜が、若い男を「父親」と思ったことは一度もない。
陽菜にとって、若い男は、夏織と彩希の「父親」でもない。
父親を殺した男…
そして………
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