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まぁいつまでも突っかかっていてもしょうがない。
とりあえず今俺が聞かなければならないことを聞いておこう。
「アンタ、朝食はなにがいい? 一応希望を聞いておく」
「お腹が膨れればある程度なんでもいいわ」
なるほどね。
なら簡単に作るもので大丈夫だろう。
アイドルだからてっきり朝からいいもん食べてるかと思った。
「って…もしかしてあなたが朝食作るの?」
「ああ。朝と昼は俺、夜は亜沙姉が作ってる」
「お兄ちゃん、お料理すごく上手なんですよ」
「亜沙姉には及ばないけどな」
「人は見かけによらないわね。詩織は作らないの?」
「どういう意味だ」
「私はヘルプです。二人が作れないときは私が作るんです。普段は料理以外の家事をやってます」
と、そのままこの家の大まかな説明をした。
我が家は基本的に個々の家事能力がかなり高い。
千鶴さんは夜遅くに帰ることもあり、詩織も部活動で遅いこともあり、我が家の主な家事は俺と亜沙姉が担当していた。
そのため、一般高校生を遙かにしのぐ家事スキルを身に付けてしまったのだ。
結綺乃は驚きながらも詩織に説得されながらそれを受け入れた。
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