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「とりあえず疲れたから今日はもう寝るわ。詩織、寝室に案内して」
いうが早いか、結綺乃はずかずかと奥に入っていった。
再びリビングは静まり返る。
「風呂入るか」
1人ポツンと取り残された空間の中でそう呟いた。
30分程度の入浴を終え、俺は早々に自分の部屋に向かう、途中に詩織とバッタリ出会った。
「アイツは?」
なぜこんな言葉が出てきたのかよくわからないが、なんとなしに気になってしまった。
「結綺乃さんですか? ぐっすり寝てますよ。今日は疲れちゃったんでしょうね」
確かに、このような立場に置かれれば無理もないだろう。
「寝顔、見に行ってみたらどうですか?」
「遠慮しとくよ」
俺は右手をひらひらと軽く振りながら、詩織を背に、自分の部屋に入った。
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