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「じゃあ準備できたらリビングに集合ですね」
「へいへい」
まぁここで拒否したところで詩織のことだ、無理矢理にでも連れて行かれるに決まってる。
だったらここはおとなしくしておくのが得策だろう。
俺は渋々部屋に戻り着替えることにした。
「………」
俺は目を疑った。
着替えを終えリビングに降りてのんびりとファッション雑誌を眺めていた。
階段を降りる足音が聞こえたので雑誌を閉じ椅子から立ち上がってリビングの入り口に目をやった。
そこにいたのは詩織と見ず知らずの美少女だった。
腰の辺りまで伸ばされた艶のある黒髪に端整な顔立ち。
美少女という言葉がよく似合う女性は惚けながら見ていた俺と目が合うとニヤッと口元を緩めた。
「なに見てんのよ」
聞き覚えのある声。
間違いなく先程まで一緒に朝食を食べていた結綺乃だった。
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