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「ねぇ?会いたくなかったの!?本当に会いたくなかったの!?
ボクは会いたかったのになぁ~。しょーちゃんの事ずっと考えてたのになぁ~」
「………ごめんなさい」
「ごめんなさいって!?え、ボクふられた!?」
「……………出た。何て言ってごめんなさい!!」
「何だぁ。そっちか。良かった~。ふられたらイヤだもん」
半ば白目を向いている晶に向かって話し続ける川端。腕を掴んでいる倉本は完璧ムシしている。
「あ、ところで、キミ誰?」
「は、え!?俺!?」
「そ。しょーちゃんの手掴んでるキミ」
やっと気付いたのか、口調とは違った少し怖い視線を向ける川端。
倉本はビクッとしながら「幼なじみのクララです」とあえて本名は語らずに自己紹介した。
それがマズかったのか、川端は「クララ君?外国の方?」と?を浮かべていた。
「いや、純日本人です。愛称がクララなだけで……」
「そーなの?可愛らしい愛称だね」
「あ、晶が付けたんですよ」
抜け殻のような晶を指差して言うと、川端は満面の笑みを浮かべ「流石しょーちゃん!!」と言って晶の肩を掴んだ。
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