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きっと、クララ君は晶を好きなんだな。
と思った生方は倉本の姿に微笑みかけ、「晶の事よく知ってるね」と優しく言った。
生方の言葉に倉本は「幼なじみですから」と照れながら返し、照れ隠しのつもりでコーヒーを一気に飲み干した。
「ん……………」
「晶!?大丈夫か!?」
「………あれ?クララ。何で居るの?」
「お前、倒れたんだよ!!川端さんに技かけられて!!」
「川端さん……?ああ。あれか」
倉本が目覚めた晶に駆け寄って話し掛けてみると、記憶がすっぽり抜けたみたいにキョトンとしていた。
晶の目覚めで遠くに座らされていた川端も近くに寄って来て、倉本と生方と一緒に心配した。
「本当に大丈夫か?頭痛くない?」
「あ、はい。大丈夫です」
「しょーちゃん!!おはよ!!大丈夫?」
「大丈夫ですよ」
「こら!!竜史。お前は近付くなって!!」
「ああーん!!しょーちゃん無事だったんだから許してよ!!
ボクだってしょーちゃんに触りたい!!」
「触る目的じゃねぇんだよ」
額に手を当てた生方の手を掴みくずる川端。今回は怒られても引かなかった。
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