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何故返されたのか分からない川端は晶の手を掴んでその指輪を薬指にはめた。サイズは少し大きく、ブカブカしていたが晶の細い指に綺麗に映えた。
「あげた物は返さないで下サイ!!」
「返します!!こんな高そうな物……貰えません!!しかも指輪だし」
「しょーちゃんに似合うと思って買ったんだよ？
だからしょーちゃん以外似合わないの」
「そんなムチャクチャな事言われても……」
確かに合っているし、文句もない。しかし、川端から指輪をプレゼントされる程仲良くなってない。会うのもあれから数回しかないのに、こんな高そうな指輪は貰えなかった。
そう思って返しているのに「しょーちゃん以外似合わないからダメ」と一点張りの川端は、指輪を返却されないようにいつもの定位置へと逃げた。
「かっ…川端さん!!」
「晶すげぇ必死。だけど、あの人返却きかないよ」
「………え？」
追い掛けようと席を立った晶に倉本がそう言った。
晶は何故倉本が川端の気持ちを理解出来たのか疑問に思い、聞き返すと倉本からは意外な言葉が返ってきた。
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