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すっかり元気になった晶は、倉本が飲みたがっていたコーヒーを頼みカウンター席で一緒に飲む事にした。
晶の隣では、ご機嫌な川端がアップルパイを食べながら生方に話し掛けていた。
すると、突然生方が何か思い出したかのように「あ!!」と言って、川端に出すつもりだったおかわりのコーヒーを引っ込めてしまった。
「ああ!!ボクのコーヒー!!ウブ~何すんだよ!?」
「そう言えば、何で指輪買ってきたんだよ?」
「ん?だってドイツ土産はコレだよって現地の人に勧められたんだもん」
「他にもあるだろ!?」
手を伸ばす川端にコーヒーを渡さない生方。
ダダをこねる川端は隣に座っている晶に助けを求めた。
「しょーちゃぁん!!ウブがイジメるよ~!!!!」
「え?」
「助けて~!!ボク、コーヒーないと死んじゃう!!」
「いやいや、ないない。ドイツ行ってる間は大丈夫………
ん?何でドイツなんですか?」
ドイツと口に出した途端、何故川端がドイツに言ったのか分からなくなり、話の途中にも関わらず質問に切り替えてしまった。
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