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ここのカフェは知る人ぞ知る穴場。コーヒーはこだわりの物をブレンドしてオリジナルにしているし、スイーツもそこら辺の物では敵わない程美味しい。
だからこそ長居してしまうのだ。
今日も来た川端にオーダーを取りに来た晶。カッコいい外見に声を掛けるのを少しだけ戸惑った。
「やっぱり美味しいね。ここのコーヒーは」
「ありがとうございます。スイーツの、本日のオススメはイチゴのタルトとなってます。
どうなさいますか?」
「イチゴか……貰おうかな」
「はい。ありがとうございます。只今お持ち致します」
この店の店員は総勢3人。唯一の女性店員・広沢 晶は、バイトとして入ってまだ1ヶ月の新人だ。
後の2人は店長とその弟・生方 梨子(リンゴ)。女の子みたいな名前だが、川端に負けず劣らずのフェロモンばりばりの天然ホスト気質な男だ。
「キミ、名前は?」
「え?………広沢 晶です」
「へぇ。しょーちゃんって言うんだ。可愛いね。いくつ?」
「あの………」
頼まれたタルトを川端に持っていった晶は、帰り際川端に捕まった。
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