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「来ちゃったーー!!」
「リンゴもエプロンしてるー!!」
「ウケるんですけど!!」
「お前らうるせえな。静かに出来ねぇのかよ!?」
虫を避けるかのように「しっしっ!!」と手を払う梨子。しかし、女子高生は怯まずに話し続けた。
「ナシコちゃん人気だねぇ~。流石ウブの弟」
「俺はあんなにきゃーきゃー言われた事ない」
「またまた~。製菓学校時代モテてたくせに」
「どの口が言ってんだか。
ほとんどがお前目的の子だったんだぞ」
梨子が絡まれている間、2人で昔を振り返りながら懐かしんでいると「お前らいい加減にしろ!!」と怒鳴り声が響いた。
普段女性には優しい梨子がキレたのだ。それには流石に驚いた杏子は、梨子の近くに行って「どうした?」と理由を聞いた。
「コイツらが店ん中でギャーギャー騒ぐから黙らせただけだ!!
ったく、からかうだけなら来んじゃねえよ!!」
「そっか。でも、幸い他のお客も居ないし、そんなに怒鳴らなくて大丈夫だよ」
「あれぇ~?ボクはお客じゃないんですか?」
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