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杏子の言葉を疑問に思った川端は空気を読まずに発言した。しかし、それによって少しピリピリしていた空気が和らいだ。
「お前は客でもあり友達だからな。別枠だ」
「ああ。そう言う意味か~」
「ったく、空気読めねぇな!!」
「ナシコちゃんがこんな空気にしたからボクが和らげただけデース」
憎らしい表情を浮かべる川端に「このヤロー!!」と言って殴りかかろうとして追いかけ始めた梨子。
その様子を唖然としながら見ている女子高生達は何だかがっかりしていた。
「理想でも崩れた?」
「え?」
暴れている2人を見つめる1人に話し掛けると、図星を突かれたような表情をした。
杏子はにこやかに笑って「あれが2人の素なんだよ」と優しく教え、いつまでも追いかけっこをしている2人を捕まえにかかった。
「きゃー!!ウブが来たー!!」
「店内を走り回るな!!」
「兄貴!!捕まえてボッコボコにしちゃえ!!」
「ヒドーい!!もうナシコちゃんとは遊んであげないんだから!!」
「はっ!!清々するわ!!」
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