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2人を捕まえた杏子は「お前ら2人に言ってんだ!!」と頭に拳骨を落とした。
「いってぇ!!」
「痛っ!!ウブヒドいよー!!」
「言う事聞けない奴のがヒドい!!それと、竜史は大人なんだから梨子をからかうのを止めろ!!」
「えーー!?大人とか関係ないじゃん!!」
「ぷっ。図体ばっかデカくて中身子どもじゃなぁ……」
「梨子!!お前も調子に乗るな!!」
襟を掴まれた2人は情けない格好をしながらカウンター席まで連れて行かれ、ガタンと音を立てて席に着かされた。
思い切り席に着かされたおかげで、お尻が痛くなった2人は顔を歪めて杏子を睨んだ。
一連の様子をジッと見ていた女子高生達はもう開いた口が塞がらない状態。
学校ではクールでカッコいい梨子も、家では兄貴に怒られて小さくなっている。
それに、今日出会った川端も、外見は大人でカッコいいのに中身は幼稚で大人な雰囲気をぶち壊す。
そんな現実に少しだけがっかりしてしまった。
そして、トドメに。
「つか、お前らまだ居たのかよ……。用がないなら帰れ。注文もしないで突っ立ってられたら迷惑だ!!」
と梨子に言われ、店内から追い出された。
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