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せっかく来たのに散々な目に合っただけの女子高生達は、苛立ちから店の中まで聞こえるよう大声で文句を言い放った。
「客にあの態度って何よ!?」
「最悪!!客少ないの当たり前じゃん!!」
「外見だけの店で中最悪!!居る店員も最低!!」
それを中で聞いた梨子は苛立ち、今すぐ外に飛び出して怒鳴りつけてやろうと思った。
しかし、梨子が立ち上がると川端が腕を掴み梨子の動きを制止させた。
「てめっ!!離せよ!!」
「今出てっても意味がないデショ?」
「は!?何でだよ!?」
興奮している梨子を余所に落ち着いている大人2人。
その態度も気に入らない梨子は川端の腕を振り払って「部外者は黙ってろよ!!」と怒鳴った。
「所詮分かんねえんだよ!!
アンタは客だ!!でも、俺らは経営側なんだよ!!何も分かんねえ奴らにあんな事言われて黙ってられるか!!」
「梨子!!」
杏子の制止も振り切り扉に手を掛けた瞬間、梨子は軽く飛ばされ、カウンター席へと連れ戻された。
衝撃と痛みで片目を閉じると、目の前に川端が立って来た。
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