第4話:奴、正体掴めず!?

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 梨子から渡されたボールを見ると、確かに汚れが残っていた。 「洗剤、新しいの使ったのか?」 「いや、出てるやつ使った」 「だからだ。あれは除菌用だって言っただろ。新しいのが汚れ落とすやつなんだよ」 「もう!!わかんねぇ!!から兄貴がやって!!」  ふてくされた梨子が全てを投げ出すと、杏子は溜め息を吐き「分かった」と言って調理場へと入って行った。  すると、梨子はすぐに晶の横に座り「ちょっと耳貸せ!!」と言って晶の肩を抱き寄せた。 「ん?何かあったの?」 「お前に頼みたい事あんだけど、いい?」 「内容によるかな…」 「悪くないぜ?」  得意気に言う梨子。さっきのやり取りはどうやら芝居だったらしい。  杏子に全て任せて相談しに来たのはどうかと思ったが、とりあえず梨子の相談に耳を傾けてみた。 「メール送った通りなんだけどさ…」 「川端さんの事?」 「そう!!アイツわけ分かんねえから調べてみようぜ!!」 「は?」  何故か薄笑いの梨子に驚く晶は、素っ頓狂な声を上げてしまった。
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