第4話:奴、正体掴めず!?

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「だって、アイツ俺らの事バカにしててムカつくじゃん!!だからアイツの弱点みたいなの見つけてさ!!」 「多分、川端さんには弱点ないと思うよ?」 「なっ…お前までアイツの味方かよ!?裏切られた気分だわ!!」 「味方してるわけじゃなくて、店長に仕事押し付けてまで知りたい事なのかなって…」  調理場に行ったっきり出て来ない杏子を気遣って梨子を注意すると、梨子は不貞腐れてしまい晶に「裏切り者ー!!!!」と吐き捨てて机に突っ伏した。  まるで小さな子どもだ。川端よりも質の悪い行為に、呆れながらも「裏切ってないよ。具体的に何調べるの?」と興味がある風に聞いた。  すると梨子はガバッと頭を上げて「やっぱり気になるだろ!!」と晶の肩を叩きながら喜んだ。  気になるんじゃなくて、面倒だから片付けるんです。  内なる思いは口にせず、梨子の悪巧みに強制参加する事になった晶は大きな溜め息を吐いてから梨子の話しを聞き始めた。  最初は周囲の人間から聞き出すとか、まともな作戦だったのが…いつしか違う方向へと飛んで行った。
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