第4話:奴、正体掴めず!?

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「くそっ!!兄貴のヤロー本気でほっぺたつねりやがった!!」 「あ、ビンタ食らったわけじゃなかったんだね」 「兄貴は暴力反対だからな。それより、さっきの続きだ!!」  頬を撫でながらもめげずに川端の弱点探しを再開させた。  お色気作戦は、また杏子に見付かると怒られるので廃止し、違う作戦を考える事にした。 「やっぱり、オーソドックスに聞き込みとかが良いと思うよ?」 「そんな事やってもアイツの事はわからねえよ。ここの常連客でさえアイツの事よく知らないんだぜ?」 「もう聞き込んだんだ…。早いね」 「何としてもアイツの弱点を見付けたいからな!!」  必死の梨子に、晶は固まりながらも「そうだね」と相槌を打った。  しかし、川端の弱点?  掴み所が分からない上に無敵な雰囲気を醸し出す川端に弱点なんてあるのだろうか?  死角の見当たらない川端の弱点を探すのは困難ではなく、不可能ではないのか?と思った晶は、半ば諦めつつ梨子の会話を聞いた。 「やっぱ兄貴に聞くしかないのかなぁー!?」 「店長なら知ってる可能性大だもんね」
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