第4話:奴、正体掴めず!?

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 静かに怒る杏子に対して、物凄く怯えながら晶の後ろに隠れる梨子。  怖い顔(素)の杏子が近付いてくるが、晶は割と冷静にその様子を見れた。 「晶の後ろに隠れるな!!」 「梨子君……ちょっと痛い。肩強く握りすぎデス」 「バカ!!お前そんな事言ったら兄貴がまた怒るだろ!!我慢しろ!!」  そんな無茶苦茶な……。  我慢しろと言われても、我慢出来ない程強く握ってるんですよ。だから…… 「ーーー……無理」 「晶がこう言ってんだ!!とにかくもう止めなさい!!」 「ギャーー!!晶のバカー!!」  最後に捨て台詞を吐いて、先程と同様にバックヤードに連れて行かれた梨子。  晶は、これから起こるであろう事は考えないようにして、疲れた頭を癒やすために冷めたコーヒーを口に運んだ。 「ふう……」 「溜め息?」 「……え!?」  誰も居ない店内のはず。それなのに誰かの声がした。  晶は急いで後ろを振り返ってみると、そこにはいつもと違う服装の川端が立っていた。 「川端さん!?」 「そーですよ。なかなか気付いてくれないから寂しかった~」
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