第4話:奴、正体掴めず!?

15/20
前へ
/134ページ
次へ
 いつもと違う服装だからかな?雰囲気も違うように感じた。 「今日は…スーツじゃないんですね?」 「あ~…うん。仕事じゃなかったから」 「……仕事?」 「そ。ホストじゃないよ?」  スーツでやる仕事はホスト。って思考回路は、梨子が思い付きそうだ。  晶は「分かってますよ」と笑顔で返すと、何だかはぐらかされた気がした。  そう言えば、この前も仕事の話になったけど、何をしてるかは言わなかった。  言いたくないだけなのか……それとも言えないのか。  川端が何を持って言わんとしてるのか分からない晶は、質問していいものか迷った。 「……しょーちゃん」 「ーー…!?何でしょうか!?」 「何でそんなに驚くの? 僕にもコーヒー頂戴?って言おうとしただけなのに~」  晶の反応が面白かった川端は、笑いながらそう言った。  何だかその笑顔もいつもと違う。寂しそう?いや、もっと違う何か……  晶がそう考えていると、川端は晶が飲んでいたコーヒーを奪って一口飲んでしまった。 「あ!!」 「しょーちゃんが考え事してるから奪っちゃった」
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

168人が本棚に入れています
本棚に追加