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情けない姿を川端に見られた梨子は、顔を赤くしながら「うるせえ!!」と悪態をついた。
そして、それを見ていた晶の隣に座り「晶の隣は俺の席だ!!」と睨みを利かせて川端に言い放った。
川端に対抗するために言っているだけだと分かっている晶は、平然と川端、梨子間に座っていた。
しかし、梨子の冗談に「何言ってんの!?」と突っかかる川端。対抗意識から、晶の肩を掴み「僕のです!!」と断言して、ぎゅっと抱きしめた。
流石に、それには驚いた晶は、川端の手を掴み「ちょっと…」と口を挟もうとした。
「晶を離せっ!!変態菌が移るだろ!!」
「変態菌はこんな接触では移りませ~ん」
「バカか!!!!今自分で変態って認めたぞ!!」
「否定はしないよ~。だって僕、特殊な人デスから」
同レベルな争い。
この言い争いの間にあたしを挟まないでくれ。と思いながら、遠い目で川端に奪われたコーヒーを見つめた。
すると、奥から出てきた杏子が川端の姿を見るなり「竜史!!」と怒鳴って近付いてきた。
突然怒鳴られた川端はビクッとしながら「何もしてないよ!?」と言って杏子の方を向いた。
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