第4話:奴、正体掴めず!?

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「2人だけのひ・み・つ」  と言って晶の頬と自分の頬をくっつけた。  杏子は呆れて、溜め息を吐いてから「まだ仕置きが足りなかったか?」と言って梨子を掴み上げた。 「え!?ちょっと…兄貴!!」 「お前は当分晶にくっつくの禁止だ!!」 「ええ!!何でだよ!?」  理由が分からないまま、また怒られる梨子。3度目とあれば、もう諦めがつくだろう。  杏子の説教を食らいシュンとしている梨子と、我関せずの表情を浮かべる川端に挟まれて気まずい晶。  何かをしていないと落ち着かなかったので、コーヒーを淹れようと思い、立ち上がろうとした…その瞬間、川端に腕を掴まれた。 「……コーヒーですか?」 「違うよ。さっきの…梨子と秘密にしてるのって何?」 「え!?それは……」  いつもナシコちゃんと言っているのに、突然梨子と正しく言ったので、真剣に聞いているんだと分かった。  しかし、まさか本人に「アナタの弱味を探してます」なんて言えない。  困った晶は「あーー…」と良い言い訳を考えてみたが、全く思い付かず 「……秘密です」  としか言えなかった。
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