第5話:奴と外で出会う…

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「……そんなに笑う事ですか?」 「うん。ああ…久しぶりだよ。こんなに笑ったのは」  目尻に溜まった涙を拭いながら言うルワギさん。  面白くしようと思ったワケじゃなかったんだけど…… 「楽しいなら、それでいいや」 「………笑った?」  やんわり笑ったあたしに、驚いた表情のルワギさんが尋ねた。  あたしだって笑いますよ?  珍しいものでも見るような視線に照れながら、とりあえず日焼け止めから話題を反らした。 「日本の夏は暑いですか?」 「……ああ。俺の地元は雪原でね、最初は日本の気候に合わなかった」 「雪原?」 「そ。一面真っ白で…夜の静寂は恐怖を覚える程だ」 「……そんなに静かなんだ」 「田舎だったから。こんなに輝いた街灯なんてなかったし…」  ルワギさんの地元が何処なのか…地理が苦手なあたしは聞いても分からないけど  教科書なんかで読むよりも、ずっとリアルに情景を思い浮かべられた。  川端さんが戻るまでの約20分間。ずっとルワギさんの地元の話しを聞いていた。  知らない所の話が退屈でなかったのは、きっとルワギさんの話しが面白かったからなんだろうな。
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