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「あ。解決したのかな?」
「え?」
不意に覗いた小窓から店内の様子を語るルワギさん。確証はないが、そう言ったので何となくホッとした。
しかし、それも束の間。
『覚えてろよ!!!!』
「うわあ!?英語!!」
「キミはドコに驚いてるの?」
バタンと荒々しくドアを開けて、白人男性がブツブツと呪文(英語)を唱えながら店を飛び出して来た。
ちょうどドアの前に居たあたしは、白人男性が出て来ると同時にルワギさんに抱えられる状態でドア激突を避けられた。
危機を回避出来た事で、ルワギさんの腕の中でありながらもホッと一息つき「ふいー…。危なかったぜ」と呟いた。
すると、頭上からお叱りの言葉が降ってきた。
「それ、俺の台詞。キミねぇ…もう少し気を付けないと危ないよ?」
「いや、今のは予測出来ない事でしたよ!?」
「危ないってドアが開く前に言ったでしょ?」
「ーーー……心の中で?」
「口に出して!!」
聞いた覚えのないあたしは、真剣な顔でそう言った。それなのに、ルワギさんはちょっと呆れた口調で返してきた。
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