第四章

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顔を洗って戻ってきたさなえはテーブルに並べられたご飯を見て驚いた。 「コレ、シノさんが作ったの?」 「うん。勝手に作っちゃったけど…迷惑だった?」 俺が言うと 「ううん、そんなことないよ」 笑顔でそうさなえが言ってくれた。 「まぁ食べようか。味は保証しないけどね」 苦笑いしながら席に座った。 さなえもそれに続くように席に座る。 「それじゃぁ…」 『いただきます♪』二人で食べ始める。 「この焼き魚美味しいです♪」 「ありがと♪」 さなえが美味しそうに食べてくれたので、ホっと胸をなで下ろした。 …数分後。 ご飯を食べ終わり、二人で一息つく。 「さなえさん…学校は?」 ふと、時間を見て言った。 「今日学校お休みだから」 「そっか」 テーブルに置いてある烏龍茶を一口飲む。 「今日どうしよ?」さなえが言う。 「ちと、街から出れるか…試してみたいんだけど…良いかな?」 俺がそう言うと、さなえはちょっと不安そうな顔をした後 「…うん」 そう言って、俺たちは家を後にした。
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