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電気を消しても、頭は考え事でいっぱいだった。
あれは本当に夢…だったのかな…。
いつもの俺ならこんな事は考えもしないで、速攻寝るだろう。
だけど、この街に来てから胸騒ぎが治まらない。
不安…なのだろうか?
16年間生きてきた中で、こんなにも不安になった事は一度もなかっただろう。
かぁさん…。
ふとかぁさんの顔が浮かんだ。
心配してるかな?
そんな事を考えていると、時間はすでに夜中の2時を回っていた。
さすがに寝るか。
そう思って、壁に向かって寝返りをした時だった。
(ゴソゴソ…)
「!?」
何事かと思い振り返ってみると、さなえがベッドに上がり込んできていた。
しかも丁度壁側に体が行っていたので、身動きが取れない状態になっていた。
(ちょ…さなえさん!?)
小声でさなえの名前を呼んでみるが、さなえは爆睡したままだった。
多分あれだろう。
いつもと寝ている場所が違うので、体が勝手にいつも寝ている場所に戻ろうとしたのだろう。
もちろん本人に自覚は無い…。
ちょっとラッキー!とか思ってさなえの方に顔を向けてみる。
さなえとの距離…約30cm
ハッキリ言って、女子に免疫の無い俺がこんな状態に耐えられる訳もなく、すぐに壁の方を向いてしまった。
心臓はバックバクだった。
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