第七章

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朝日がカーテンを透きぬけて入ってくる。 目を開けてみる。 丁度朝日がカーテンの隙間を縫うように俺の顔に当たっていた。 眩しいな。 手で光をさえぎる。 ふと隣を見てみると、さなえの姿は無かった。 時間を見てみると 6時30分・・・。 昨日のは夢・・・だったのだろうか? とりあえず体を起こしてみる。 辺りを見渡してもても、さなえの姿は無かった。 何処に行ったんだろう・・・こんな朝早くから。 そう思った時だった。 ガチャっと音がして さなえが出てきた。 「あ、シノさんおはよう♪」 そうさなえは挨拶をした。 「・・・」 俺は黙ったまんまだった・・・。 「具合・・・どうですか?」 さなえは俺に尋ねてきているが、俺は返事を返さない。と言うよりも声が出ないのだ。 何故かと言うと、さなえの格好に問題はあった。 バスタオル1枚・・・。 どうやら朝風呂に入ってたらしい。 その格好に俺は見とれてしまったのだ。 さなえが不思議そうにこちらを見ていると 「ぁ・・・」 さなえは今の自分の格好に気がついたらしい・・・。 赤面・・・のち 「キャーーーーーーー!!!!!!」 天にも届きそうな勢いで叫んだ。 はい、お約束のギャルゲーイベントですよぉ♪ って、これギャルゲーじゃねぇし! とか心の中でノリ突っ込みなんてしてみた後、すぐに後ろを向いた 「ご、ゴメ!見る気は無かったんだけど!」 めっちゃ見ちゃったけど。 >さなえは急いで風呂場へ戻っていった。 「・・・見ました?」 さなえが恐る恐る顔を出す 「少し・・・。」 少しどころかめっちゃ見ましたが何か? 俺の中の悪魔的存在がそんな事を言っているように聞こえた。 「ぁ・・・あの、シノさん。そこの紙袋・・・取ってもらえますか?」 さなえが顔を赤くしながら言った。
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