第四章

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第四章

朝の7時…。日が完全に昇り、外は眩しいくらい快晴だった。 結局一睡もできなかった俺には、カーテンをとうして入ってくる光が眩しいはずだった。 「暇だな…」 だが…眠れなかったはずなのに、全然眠気は無い。 まぁそんな事は気にはしなかった。 隣のベットを見てみる。 「ん…」 さなえはまだ寝ていた。 「昨日寝るの遅くなっちゃったからな」 そう呟いた。 「…喉乾いたな。」 俺はおもむろに立ち上がって、台所へと向かった。 そして、コップに水をくみ、一気に飲み干した。 だが、あまり乾きは潤せなかった。 とりあえず、コップを置き、辺りを見回してみる。 さなえはまだ寝ている。 目の前には冷蔵庫…。 「朝飯でも作って待ってるか」 暇つぶしに朝飯を作ることにした。 30分後。 「朝飯完成っと」 塩魚、味噌汁、ご飯、あと冷蔵庫に入っていたたくあん。 まぁ高2の男子が作れる料理なんてたかが知れてるなっと思い、うんと頷いた。 さなえはと言うと…。 爆睡中…。 このまま寝かし続けたらいつ起きるか分からない。 俺はさなえを起こすことにした。 「さなえさん、朝ですよ。起きてください」 片手でさなえの肩を揺らしてみる。 反応無し…。 「さなえさーん」 さっきよりも強く揺らしてみる。 反応無し……。 「さーなーえさーん!」 かなり強くゆらしたがやはり! 反応無し………。 はぁ。とため息をついて、タバコを取り出して、火をつけようとすると…。 「タバコふぁ~だむぇ~!」 起きた。 何故にコレで起きるかね…この子は…。 さなえは俺の加えてるタバコを取り上げると、沈黙した。 「さなえさん?」 「…………ク~。」 寝てる。 つか、あれは寝言!? 一体どんな夢見てるんだこの子は…。 つか寝るな! 俺はさなえの頭を軽く叩いた。 「ふぁ!…ぁ、シノさんオハヨー」 「はぃ、おはよ。ご飯出来てるから、顔洗ってきな」 「ふぁい…」 さなえは気の抜けるような返事をして立ち上がり、おぼつかない足取りで洗面台に向かった。
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