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商店街に戻ったリアスは何件かの武器屋を見て回り、一番品揃えが良さそうな店に来た。
「どれにしようか?」
リアスの前には何種類もの短剣がならんでいる。
どれも高値だった為、もっと安い物を買おうと店内を見渡すと売れ残り商品半額とかかれている棚が目に入った。
リアスは近付き、その売れ残り商品を見た。
「すいません。」
そして、近くに居た店員に話しかける。
「はい。何でしょうか?」
「半額商品を全部買いたいんですが…。」
「全部ですか…少々お待ち下さい。」
店員は全部という言葉に驚いた様子を見せ、そう言った。
しばらくすると店員は他の店員を連れてきた。
「お待たせしました。半額商品全品お買い上げになりたいんですね?」
「はい。」
「…分かりました。」
店員はにこやかに頷いた。少しひきっていたが…。
「ですが、どうお持ち帰り致しますか。」
どうみても手荷物で持てるものではない。
「宅配で。」
あの後お金を支払うとサービスだと言って三つの武器を渡された。何でも試作品らしい。
武器も買い終わり帰ろうと歩いていると一つの店に目が入った。
何故か分からないが惹かれるように店に踏み込んだ。
「古いな…。」
薄暗い店内、埃まみれの武器、ボロボロの木柱。
リアスは店の状態に思わず言葉を発した。
店は石造りの家で風化しており昔からあるようだった。
「いらっしゃい。」
レジにいた老人はリアスを見た。
「短剣が欲しいんですが…。」
老人はよっこらせと椅子から立ち上がり店の奥へと消えた。
リアスは店に飾ってある武器を見た。
「……………。」
武器を見渡していると一本の長刀が目についた。
そして、引き寄せられるように長刀に近づき手に取る。
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