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リアスの視線は老人から老人が持つ箱に移った。
「その箱は?」
老人は箱をレジの横に置き箱にある鍵穴に鍵を差し込み開けた。
ガチャン
箱の中には桜の装飾がされた鍔のない一本の小太刀があった。
「うちは魔武器専門での。ほぼ儂の趣味で集めたんじゃ。その中に短剣は無くての。まあ、この小太刀も短剣とは変わらんじゃろ?」
リアスは長刀を壁に預け小太刀を取った。
カチャ
「綺麗ですね。気に入りました。」
リアスは小太刀を抜き刀身を見てそう言った。
「いくらです?」
「一万で良い。」
リアスは思いのほかかからなかった金額に安堵した。
「ありがとう御座います。」
リアスは壁に立てかけていた長刀を右手に持った。
「『天翔(テンショウ)』『清桜(キヨザクラ)』」
リアスがそう呟くと長刀と小太刀が僅かに青白く光を発した。
そして、リアスは自身の右手に小さな魔法陣を発現させ、長刀は右手に吸い込まれるように消えていった。
消えたのを確認したリアスは小太刀を腰に差した。
「また来るがよい。」
老人はリアスにそう言いリアスは店を出た。
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