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「……なんで」
「…………」
「どうして機関に歯向かったんだよ! お前はどうして俺たちを裏切ったんだよ!? なあどうして――」
「黙れ!」
男の言葉をさえぎり、少年は剣を持ち上げ、勢いよく振り下ろした。
しかし、少年の剣が男に当たることはなく、逆に胴を切り付けられた。
「な……に……」
少年は後ろにふきとばされそのまま気を失った。吹き飛ばされた際にフードが外れ輝くような金髪が宙に舞った。
男の手には少年と違う奇抜な形をした水色の剣が握られていた。
男は金髪の少年を涙が溢れそうな目で見つめながら、語りかける。
「…どうしてなんだよ……ヴィンセント……」
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