雪鬼の名に咲く神子と二鬼

引かれ合う因縁

「雪鬼君、昨日ベル先生にメールした？」

ああ、チェックしにきた訳か。流石に俺も学習するので、メールはしたはしたんだが……

「一応送ったんだけど、返ってきてなかったりする」

用事あるからと言っていたからそれ関係だとは思うけど、現在に至っても返信ないのは気になる。それに……

「そっか。ベル先生今日お休みじゃない？雪鬼君なら詳しく知ってるかなぁと思ったのよね」

そう、ベルちゃんは今日のＨＲに来なかった。人出不足なのか教頭がわざわざＨＲしてくれたんだが、都合によりとか言って詳しい説明はなかったんだよな。

とりあえず教頭の視線が俺と遠山に厳しかったのは、例の教頭のズラキャッチ＆リリースの一件のせいだろう。難を逃れはしたが、俺も疑われてるみたいだったからなぁ。

とりあえず教頭のズラがイタリア製なのかどうかが凄く気になった。

「俺も分からないけど……調べて何かするのか委員……テルぴょん」

委員長と言いかけたら、目がギロリンと光ったような気がしたので言い直す。

「うーん、私気になる事は調べたい性格なのよ」

確かに委員長は神経質そうな感じはする。来栖の場合は同じ調べるでも、娯楽感覚な感じがするし。

「今変な事思わなかった？」

鋭過ぎる……全力で首を左右に高速運動。大袈裟過ぎて逆に怪しいわねと墓穴を掘った。