引かれ合う因縁

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まあ、そんなこんながあり来栖を目の敵にしていて、いつかテストで勝利してやると燃えているらしい。腕力に訴えない所が委員長らしいようでらしくないような。 というか俺なんで来栖に懐かれてるんだろう。たいしたことはしてないんだけどな。 「えーと……そんな委員長が来栖に頼まれ事?」 「無理矢理頼まれたんだから仕方ないじゃない。確かに渡したわよ」 来栖としては委員長に敵意はないみたいだからなぁ。俺を抜いて唯一頼めそうな相手が委員長という事か?ベルちゃん休みだし。 あ、けどナナちゃんはうちの一年だっけ。あの子なら臆せず来れそうだけど。まあ、来栖はナナちゃん苦手そうではあったしな。ペース乱される的な意味で。 「雪鬼君?私も何を渡したのか気になるから見てもいい?」 委員長が興味津々に封筒を凝視している。委員長の性格上、当然ながら開けてはいないようだ。遠山なら確実に開けるだろうな。 「ん?別にいいけど」 「あ!僕も僕も!」 委員長に続き未知が横から顔を出して封筒を覗き込んできた。琴葉も気になるようで、隣の席からチラチラと視線を向けてきている。 仕方ないなと苦笑しながら、封筒を開けて中身を手に落とす。ルーズリーフを丸めた物が落ちてきた。何かを包んでいる感じに見える。 黙って広げてみると…… 「鍵……?」 封筒からは、少しくすんだ銀色のどこにでもあるような鍵が現れた。
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