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「ああ、確かにこいつは気が多かった。だがな、眠り姫に忠誠を誓いもう他の女に見向きをしないと涙しながら土下座してきたんだ!だから認めた」
「そうだぞ誠!助かろうと何を企んでやがる!男らしく諦めろ!」
遠山が吠えるが無視。顔色悪いので虚勢なのがバレバレなんだよ。
「では俺が言っても証拠にならないので、証人を呼びましょうか」
そう言うと未知がこちらに来た。ガッチリと一度握手をかわす。
そして遠山にビシッと指を突き付けた。
「被告遠山は、新学期一日目にしてそこにいる琴葉ちゃん……いやさ!眠り姫ファンクラブと相対する、姫巫女ファンクラブが崇める琴葉ちゃんに告白をしました!間違いな――い!…………まあ、見事にフラれたんだけどね」
未知が高らかに皆に向かいてそう宣言。
そんないきなりな展開に琴葉は自分にスポットライトが当たるなんて思ってなかったようで固まっていた。
「琴葉ちゃんそうだよね?」
「え、あ、うん」
未知の質問にコクコクとただ頷く琴葉。
「貴様!よりによって我がファンクラブと対立する姫巫女ファンクラブの崇める琴葉さんに告白だと!?」
説明口調よろしくに、俺が選んだ大柄な男が鼻息が荒くしながら遠山を睨んだ。桐沢でもよかったが琴葉を選んだのはこういう事。
「違うんだ!違うんですぅぅ!!許して下さい!!」
「連れて行け」
「いやあああああ!!」
土下座していた遠山は数人の男に連れていかれた。遠山……骨は拾ってやろう。
さて、これで終わると楽なんだけどなぁ……
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