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「雪鬼……貴様も同じ末路だ」
カッコイイです。理由はともかく台詞だけなら。
周りを囲まれた。退路は後だけになる。
はぁ……仕方ない。できればやりたくはないんだけどな。
退路は後ろのみ……俺の後ろ、つまり窓側。下には相変わらず来栖のファンクラブらしき奴達。どうするかは今の所思い付くのは一つしかない。
「ようするに、これがなければいいわけだよな?」
くるすと書かれた鍵を頭上に持ち上げ、皆に確認させるように見せる。
「飛んでけぇ!」
言うが早いか、開いたままの窓から外に向かってオーバースローで全力で投げた。
沈黙。
それは一瞬だけ。
「「「うおおおお!!」」」
来栖ファンクラブ全員が血走った目で雄叫びをあげながら窓に殺到し、次々に飛び降りていった。
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