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仲間ニ手ヲ出サレテイライラスルダロ?
周リナンテ気ニスルナ。思ウヨウニ叩キ潰シニ行コウジャナイカ。
ああ、頭がクラクラする。
人ヲ殴ッテ、血マミレニナロウ。ワタシタチニハ、血ガオ似合イダ。
そう。殴って殴って、血まみれになったら、私は、私は──。
「──い……ゆ─…い! 由衣!」
「ぇうあいっ!?」
萪霧依が私の肩を掴んでゆする。驚いて、私は奇妙な声を出した。えーと、私何してたんだっけ?
全然思い出せねーや。ま、気にすることじゃねえか。
「ったく。急に黙り込むからビビったぜ。呼んでも返事しねーしよ」
「あー、まぁ、悪かったな」
聖に抱きつきながら萪霧依に謝る。
もーっ、聖抱き心地良すぎ。ちっちゃいからか? あ、でも言ったら怒られそ。黙っとこ。
「……はぁ。で、雅んトコの幹部なんだけど」
「ん。最近頭変わったとこだよなあ……絞めてやろうじゃねーの。新しい頭、ぜってー舐めてんぜ、私たちのこと」
ぺろりと自分の唇を舐める。さァ、新しい頭が、どんな風になるか楽しみだ。
背中にぞくぞくと何かが這い上がる感覚。私はこの感覚が好きだ。楽しめる余興だからだろうか。
「んふふ……」
笑って、周りを見渡せば、皆強ばった表情をしていた。
「おい、テメーら」
私はここの頭として、命令を下す。
「ミヤビ。ヤりに行くぞ」
その声に、誰かがごくりと固唾を飲む音が聞こえた。
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