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「ったく、親父も嫌な奴と結婚したもんだな。あたしは召し使いじゃねぇっての!」
そう言いながら、モップでゴシゴシと床を擦るシンデレラ。
なんだかんだで、しっかり掃除はしているようだ。
「でも、あんまりガミガミ言うもんだから、一回仕事ボイコットしたんだよな」
独り言を言いながら、今度は雑巾を濡らして窓を拭く。
「そしたら、あいつらキャーキャー言って料理とかしてんの。あん時はウケたな~」
ケケケと品のない笑い声を立てながら、曇り一つなく綺麗に拭いていくシンデレラ。
「まぁ、あのおかげで姉貴ズが料理に嵌まって、仕事量が前より増えたがな」
そこで、ちょっと憂鬱そうにため息を一つ着く。
今だに、全く上達しない姉貴ズの台所の後始末が追加されたのだ。
何をどうしたら、あんなに汚れるのか分からない。
「…一回、料理教えるか?でも、あいつらに教えるの嫌だしなぁ」
真剣に考えながら、全ての窓を拭いていく。
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