Ⅰ、崩壊の足音

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前言撤回。やっぱり恨みます。孫の代まで祟ります。 それを見たときに思ったのは、そんなことだった。我ながら馬鹿みたい。孫の代まで祟ったら見事に自分も祟る対象である。 それは、こんなあの人らしい一文から始まっていた。 『やっほー。元気? ママは超元気』 それはよろしかったですね。少なくとも生きてることが確認できて嬉しいですよ。なんせ勝手に再婚しやがってから2週間経ってますから。 『いやあ瑞穂ならやってくれると信じてたわ! 流石あたしの娘よね! あの男、なんか胡散臭かったでしょ? 叩けばサビが出そうだとは思ってたけど、まさかあたしが日本に到着する前に解決してくれるとは。遺産も貰えたしいいことづくしよね』 結婚詐欺師か、アンタは。
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