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『朱雀科で一番美しく、気高く、そして強い。
そんな貴女に僕の心は奪われてしまいました!
この気持ちをきちんと伝えたく思いますので……
明日10時、体育館裏に来て頂ければ幸いです』
とても丁寧で、簡潔で、てかもうそのまんまじゃねぇか!ってラブレターです。
読んで笑ってやろうとした京介さんが普通すぎて笑えずに困っているじゃないですか。
「………そうだな、まず長峰?何でこの手紙を読んで俺宛てだと思ったんだ?」
何でこんな悪いことしちゃったの?と、小さな子供に聞くような表情と優しめの声で電波に尋ねます。
「朱雀科で一番強くて、美しくて、気高いのは京介さんッス!!」
まぁ電波的には間違いないですから、そこまではわかります。
じゃぁ………
「この‘貴女’ってのはどう解釈したんだ?」
それです!
それが言いたかったんです!
「それは………」
電波が二人を交互に見ながら、珍しく躊躇った表情を見せています。
こういう普通の顔をしていればとてもステキな女性なんですけどね………
あと、黙っていれば。
「こんな無邪気なお子様も見ているかもしれない携帯小説で言っちゃっても良いんすかwwwww」
うん、黙れ?
そして携帯の画面という枠を飛び越えるな?
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