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「あがッ!!」
光の中で腐太郎の身体に起き始めた変化は、その身を一瞬にして人外の物としてしまいました。
「ウォォォォォォォオォォォッ!!!!!」
その身長は三メートルを裕に越え、皮膚は硬質化して鎧を着たような形をとり、その顔にはもはや腐太郎という人間の面影は微塵ものこされていませんでした。
「たくッ!余計な仕事増やしやがって………」
突然の化け物の出現に、光龍の方々も倒幕派の方々も皆散り散りになって逃げ出します。
とんだ腰抜け共ですね。
「長峰!聞こえてんだろ?来い!」
「あったぼうよwwww京介さんの声なら地球の裏にいても聞こえるぜwwwww」
「よろしい」
隣に瞬間で現れた電波の頭に手を乗せて、京介さんが微笑みます。
「なら‘貴月’[キヅキ]……やるぞ?」
―――――ドクンッ……
「俺に命令すんじゃねぇよ……あ?鬼の子ぉぉぉおぉ!!」
目を閉じ、一瞬意識を失ったかに見えた電波が、突然瞳孔全開で京介さんの胸ぐらを掴み上げました。
また新しい電波ですね?
わかります。
「ハイハイ、敵はあっち!さっさと片付けて、帰るぞ?」
優しく電3の頭をつかんで、変わり果てた腐太郎へ向けます。
「へぇ………楽しそうじゃねぇか!」
まるで京介さんが二人です。
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